ベストセラーを読んでみた。(ラジオ番組)

#023

スクラップ・アンド・ビルド/羽田圭介

2015.08.31~09.06 放送

第23回は芥川賞作家・羽田圭介さんの「スクラップ・アンド・ビルド」を紹介しました!
「スクラップ・アンド・ビルド」は第153回芥川賞受賞作品。
芥川賞4度目のノミネートで受賞した羽田圭介氏が描く、現代社会の人間関係の距離感に迫った今回のベストセラー。

今回とりあげたベストセラーの感想は…
「又吉さんとは違う味わいがあって、羽田さんのこの作品はさっぱりとした表現、ストーリーも劇的な出来事があるわけじゃないけれど、日々の生活の中の登場人物の心情や身体など、華美な言葉はないけれどものすごい緻密な描写で人の心の裏の裏までちゃんと描いている。一人の人間として心と心で通いあうことが大事なんだなと主人公・健斗と祖父の交わりを見て思いました。」

今年の1月から週に1度の筋肉トレーニングを始めた徳永さん。
子育てや家事が大変になってきてしんどくなってきて、よく「疲れた…」というようになって「疲れたからこれをしない、これができない」というのはもったいない、人のせいにしたくないと想い、自分のベースの力をアップしないとダメだと考えて筋トレを始めたのだとか。

自分の身体を追い込んで、身体にムチを入れた感じで頑張ろうと前向きになれるので、筋トレに夢中になる主人公・健斗の気持ちがわかると共感していました。

介護の世界を題材にしている小説を読んだことがなかった徳永さん。
初めて介護の世界を垣間見て、介護の現場の病院の風景やヘルパーの対応など、初めて知ることが多かったようです。

同居する祖父を再就職を目指しながら介護する20代後半の孫が主人公。
老人介護や医学介護システムの発達による弊害など現代における高齢化社会に焦点を当てている隠れた芥川賞作品、ぜひ手に取って見てはいかがでしょうか?

スクラップ・アンド・ビルド

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