ベストセラーを読んでみた。(ラジオ番組)

#173

滑走路/萩原慎一郎

2018.7.16~7.22 放送

第173回のベストセラーを読んでみた。
今回は萩原慎一郎さんの歌集『滑走路』を紹介しました。
NHKの「ニュースウオッチ9」でいじめ、非正規雇用に負けず生きる希望を訴え続けた歌人として特集されていて、その存在を知ったという徳永さん。
気になって歌集を手に取ったといいます。
「ニュースウオッチ9」
(https://www9.nhk.or.jp/nw9/digest/2018/05/0531.html)

今回のベストセラーの感想は…
『現実に絶望している短歌もあるけど、なんとか立ち向かおうとしている短歌もたくさんあって、もし生きていたら彼にはどんな未来が待ち受けていたのだろうと感じました。宇多田ヒカルさんがテレビで語っていた「今だけを切り取っても苦しくてしょうがない。今の先に幸せな未来があって、その幸せに向かっている最中としての苦しみ、悲しみなんだと思うようにしている」そんな言葉を思い出しました』

短歌を愛する32歳の萩原さん。2017年、命を絶ち、この世を去りました。
中学と高校で、いじめを受けた。仕事は非正規。
それでも、懸命に生きていた。そのときの胸中を短歌にして綴った歌集。
ぜひ、手に取ってみてはいかがでしょうか?

【徳永さんの今週の選曲】
奇跡 / くるり

文/重倉 涼(構成作家)